• TOP
  • 組織概要
  • 業務内容
  • 業務実績
  • 市町村ゼミナール
  • まちづくり情報・コラム
  • 研究員紹介

Part.60.61

Part.60 集い!学び!チャレンジ!の場「わ~くわくラボ」 (2017 Jan. ちもんけん VOL.97)

■空き店舗を地域の新たなチャレンジの場へ

 知多市では、元寿司の空き店舗を活用した新たな取組として、主に市民を対象とした「集い」「学び」「チャレンジ」の場所として活用される取組が行われています。

 この場所の名前は「わ~くわくラボ」(以下、ラボ)。名鉄の朝倉駅から徒歩5分程度の場所にあります。 

 「日常の生活の中で、何かしてみたいけど、きっかけがない。」そんな方が、やってみたいことの一歩を踏み出す場所として生まれました。ラボは誰かに与えられる場所でなく、利用する人達が一緒に創りあげる場所です。利用する市民がやってみたいことを、実験する場所として活用し、チャレンジを応援する場所となることを目指しています。利用者が実験できる場所という意味も込めて「ラボ」という名前を付けています。

 

■地域のチカラでリノベーション 

 ラボは10年以上空き店舗だった元寿司屋さんを一般市民や知多市職員などの有志が集まり、2016年夏ごろからリノベーションが始まりました。ラボを活用するために掃除や廃棄品の処理、利活用できる備品を店舗の前に並べ、地域住民を対象としたチャリティーオークションなども実施しました。

 また、有志によるメンバーは掃除だけでなく、ラボの使い方について議論する「サポーターズ会議」を定期的に行ってきました。この会議での話し合いから、「集い!学び!チャレンジの場!」というコンセプトが生まれ、イベントの実施に向けた具体的なアイデアも生まれました。

 

■様々なイベントを通じて地元住民に親しまれる場所へ

 2017年1月29日にラボは正式にオープンしました。オープニングイベントでは、宮島壽男知多市長のあいさつに始まり、朝から夕方まで多世代を対象にした様々なイベントが行われました。

  子ども向けのイベントとして、塗り絵や工作を楽しむ「わくわくタウンちた」、積み木で遊ぶ「とこ積み木」、若者向けには「万華鏡つくりワークショップ」や知多出身の吉本興業芸人「アンダーポイント」による「メディアスエフエム公開生放送」が実施されました。さらに、子育て世代の方には、地元知多で採れた野菜販売の「軒下マルシェ」や「チャリティーTシャツ市」、シルバー向けには、メディアエフエム公開録画落語「834寄席」や、やきいもの販売などの企画も実施しました。結果として、オープニングイベントは約350人の来場を得ることができました。

 また、オープニングイベントまでの準備期間では、親子を対象とした縁台づくりや、店舗に残されていた備品のリサイクル市なども行われました。

 その他にも、「ラボを通じて、地域の方と交流できるようなイベント」をテーマとして、2017年の年明けには、企業からご厚意でいただいた各種カレンダーを集め、近隣住民などを対象とした「チャリティーカレンダー市」も実施しました。

 

■オール知多市でのバックアップ体制 

 事業推進は、知多市、市内NPO団体、知多信用金庫、日本政策金融公庫、知多市商工会、知多メディアスネットワークといった地元企業と行政が一体となった推進組織「ちた人財・志事ツクール推進ネットワーク」により運営する体制となっています。

 ラボの活用は、イベントの実施だけでなく、個人作品の展示や販売などの実施も検討しています。ラボは、性別や年齢を幅広く対象とし、新しい活動の一歩を踏み出す場所として活用されます。そして、その一歩を支える仕組みを民と官が協力して取組が進められています。

(文責 橋本)

 

Part.61 若者とともに地域の魅力を発信 (2017 Aug. ちもんけん VOL.99)

 

今回レポートを文責させていただきますのは地域問題研究所でインターンシップをしている金城学院大学の岸実優です。よろしくお願いいたします。

 

■大学コンソーシアムせと

 瀬戸市は近隣の5大学(愛知工業大学、金城学院大学、名古屋学院大学、名古屋産業大学、南山大学)と連携して瀬戸の文化を発信する「大学コンソーシアムせと」という活動を行っています。

 行政だけでなくこれからを担う学生である若者と連携することで新しい文化を発信しています。学生のうちに行政と連携して活動するという良い経験にもなり、行政、学生双方にとって良い試みであります。また他大学それぞれに特色があり交流することで新たな刺激、全体の向上にもつながります。 ■金城学院大学広告研究会

 そして本日紹介するのが、私も在籍している金城学院大学の「広告研究会」というサークルの瀬戸市での活動です。金城学院大学・広告研究会は2013年2月に設立された大学公認サークルです。広告を学ぶことを通して、地域や企業様と連携し実践的に広告制作や販促、講演イベント開催などの活動をしています。瀬戸市では「大学コンソーシアムせと」の助成を受け、瀬戸市の発展に役立つように広告物を通して瀬戸の魅力を伝える活動をしています。

 

■「夏は短し歩けよみんな!QRコードスタンプラリー」の開催

 2017年7月22~23日の2日間、パルティ瀬戸、末広商店街、銀座商店街で「夏は短し歩けよみんな!QRコードスタンプラリー」が行われました。QRコードスタンプラリーとは、瀬戸市内各地を回って10種類のポスターに掲載されているQRコードを読み込んでスタンプを獲得するイベントです。街の魅力をQRコードという現代のツールを使って掘り起こそうというスマートフォン、デジタル時代のお祭りです。金城学院大学・広告研究会が瀬戸まちづくり株式会社と協力し、せと末広町商店街・銀座通り商店街・パルティせとの合計10店舗の店主の方を主役にしたポスターを制作し、これらのポスターがQRコードスタンプラリーのスポットとして使用されました。

 

■ポスター制作

 フィールドワークをした後に少人数に分かれ店主さんにインタビュー、写真撮影をしてその写真とインタビュー内容からお店の良さが出るようなキャッチコピーを作るという作業をしてポスターを制作します。

 私はパルティ瀬戸の「和布堂」という和服屋さんのポスター制作の担当だったのですが、インタビューをすることで店主さんの人柄が分かり店主さんにあったポスターを作成することができたと思います。また瀬戸市の方とお話しするという機会はあまりないので、とても貴重な体験にもなりました。

 

■イベント当日の様子

 イベント当日は「すえひろど祭り」や銀座商店街、パルティ瀬戸で行われた「縁日」も同時に開催していたこともあり普段よりもにぎわいを見せていました。QRコードスタンプラリーを通してポスターを見るきっかけにもなりお店の宣伝にもなっているように感じました。まちづくり協議会の方は店主の方がポスターを重宝してくれるので店を広めるきっかけにもなったということをおっしゃっていました。

 自分たちが作成したポスターがこの二日間飾られポスターに記されたQRコードを読み込んでいただけるというのはとても嬉しかったです。しかし協力していただいた店舗の方と来場者の方の交流の場になってはいましたがQRコードを読み取る参加者が少なかったのでより事前に告知をするなどの改善点が見られました。

 

■今後にむけて

 今後はよりいっそうの集客に励み瀬戸市を活気ある街づくりができるようなお手伝いができるとよいです。これからもサークル活動を通して瀬戸市の良さ、魅力を伝えていく活動を続けていきます。

 さらに、「大学コンソーシアムせと」に所属している大学の学生だけでなく若者中心に瀬戸の魅力の発信者が増えることを期待します。

 

(文責:岸)